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がんばれ、高音質音楽配信 [音楽]

音楽のダウンロード配信について、こんな記事を書いてから1年近く経った。
なんか今読むと無駄に長い文章でわかりにくいけど(笑)、この考えは今もだいたい変わっていない。

で1年後の現在はどうか。最近、こんなことをツイートした。
  • akasyouakasyou昨年ブログを立ち上げた最初の記事にも書いたが、・CD音質を超えるマスター音源を ・DRMフリーで ・簡単にダウンロード購入できる仕掛け と、・FLACやDSDなどの高音質ファイル形式にも対応したプレイヤー が揃えば、音楽販売の環境として理想的だと思う。06/09 07:33

現状を見ると、どうにも惜しいと思う。
バラバラに見れば、いいところまでいってるのだ。

・高音質の音楽配信サイト
CDを超える音質の音楽配信は、いくつかのサイトががんばっている。
(e-onkyo、リンレコード、OTOTOY、HDtracks、KRIPTON HQM STORE など)
当初はクラシック、ジャズなどがほとんどだったが、ロックやポップスなどへも広がり始めているようで喜ばしい。
この流れに勢いをつけるためにも、大手レーベルの参入が待ち遠しい。

・携帯音楽プレーヤー(DAP)
高音質ファイルはWAV、FLAC、DSDなどの形式が上記サイトから配信されている。
iPod/iPhoneやWalkmanはWAV形式には対応しているが、WAVは容量が大きい、タグ情報が標準化されていないなど、使い勝手がやや悪い。
FLACは規格が公開されており音質、使い勝手のバランスも良いファイル形式なので、本命になってほしい。
現状、FLAC形式に対応したDAPはiriverやCOWON等から出ているが、小型で大容量で低価格という3拍子揃った製品は残念ながらまだ見当たらない。
(ちなみにDSD形式は音質的にはベストかもしれないが、対応しているDAPは実質的にKORG社の製品だけ。爆発的に売れるような製品が出ればまた状況は変わってくると思うが...)


このように高音質な音楽の配信・再生についてはいろんな会社ががんばっているが、それをつなげるような力は残念ながら働いていないように見える。「手軽に高音質な音楽を入手して楽しめる」という一連のユーザー体験につながらないのだ。

TVやネットで「いい曲だな」と思う音楽に出会う → クリック1つで音楽購入サイトにジャンプ → 通常音質/スタジオマスター音質を選んですぐ購入 → 手持ちのプレイヤーやPCにダウンロード → 音楽を楽しむ、 という環境がほしい。
個々の技術は既にあるので、こうした「ことづくり」に向けて関係者を結び付ける強力なコーディネーターが出てこないものだろうか。

  • akasyouakasyou今アップルが本気を出せばそれらを一人で作りあげることも可能。でも「一人勝ち」の構図には反対です。CDショップ、ミュージシャン、プロデューサー、ハード会社、ソフト会社等のステークホルダーがWin-Winとなるエコシステムがいい。06/09 07:41

現在、ゴールにもっとも近い場所にいるのは間違いなくアップルだ。
iCloudも発表し、購入した音楽を容易に複数のプレイヤーに送り込める環境も整った。あとは、iTunes Storeで高音質ファイルの配信を始め、iPodの音質を少し高めてやるだけで、これまで一般的とはいえなかった「CDを超える音質の音楽を楽しむ」というユーザー体験が一気に日常のものになる。
ただし、販売される音楽の価格はアップルが主導権を握り、配信されるファイル形式はアップルロスレス(ALAC)だ。他社が対応プレイヤーを作ろうにも、ライセンス供与するかどうかはアップルの思惑次第。
たぶんユーザーは幸せになれる。アップルも幸せだ。
でもそれでいいのだろうか。

ここはぜひ、有能な関係者たちにがんばっていただき、日本発の優れたエコシステムが実現することを期待したい。
iPodは素晴らしいデバイスだが、次に買う携帯音楽プレイヤーは良い意味で迷いに迷いたいと願ってます。

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2011/10/28 追記:
アップルロスレス形式(ALAC)がオープンソース化されたそうです。
これが今後の音楽配信やハードにどういう影響を与えていくのか、注目です。
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