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イヤホンいろいろ試聴メモ(その2) [オーディオ]

またしても、個人的に興味のあったイヤホンをまとめて試聴してきた。

いずれも短時間の試聴だし、イヤーピースも合ってたり合わなかったり。
あまり正確に言い当てられてなくてもご勘弁を。
今回もリファレンスはノーマルSE535(リケーブル前の音)。

X10・X5
遅ればせながら、クリプシュ自社開発のシングルBA機。
高域から低域までバランスがとてもよく、しかも音に突出したピークがないので聴き疲れしにくい。
解像度はSE535に劣るものの繊細な音まできちんと聴こえてくるし、低域もある程度の量感とそこそこの締まりを兼ね備えていて質は高い。
X10の方がモニター寄りで、SE535に近いオールラウンダー。実力差はあるが、その分実売価格も安いという感じ。X5は、中域の押し出し感が強く、こちらの方が音楽をノリ良く聴ける。
あえて言うなら「静のX10、動のX5」といったところだが、実際のところそれほどの劇的な差はない。
普通の人に薦めるなら、よりお買い得なX5のほうが先で、好みによってはX10もどうぞという感じか。
SHURE掛け不要だし、耳穴の小さい人にも向くのはメリット。

heaven S
一聴してインパクトのある音に思わず笑ってしまった。
高域がキラキラしていて、BA型なのにダイナミック型みたいな音場の広さも感じられる。
明らかに元の音に積極的に響きを加えるような味付けがされているのだが、なぜか聴感上はフラット。
解像度も高いし、微細な音も出ているし、低域は引き締まってなかなかいい音。
よくできたBA型のモニターイヤホンの特徴を残しつつ華やかな彩りをつけたという、稀有な音質の製品。ジャズなどアコースティックな音源では極上の気持ち良さがあるし、ボーカル物にもよく合う。ロックもちょっと聴いた限りは大丈夫なんじゃないかと思った。
これで聴き続けても飽きないかとか、相性の悪い音源があるかもしれないとか、心配もなくはないが、とにかくいろんな曲を聴いてみたくなるという魔性の味付け。ちょっと欲しいかも。
ちなみに、heaven C も聴いたが、低域をすっぱりと割り切った美音系。私が好きなフラット路線ではないので比較対象外。heaven VI は聴きそびれたけど、聴かせてもらえばよかった。

Westone 4R
初試聴だが、SE535と真正面から対抗するライバルはこれだということが良くわかった。
音は究極の中庸。フラットで高域は刺さる音がなく、低域はSE535より少し厚め、SE535LTEと比べればよりはっきりと厚めになるが、タイトさも残っておりバランスはむしろこちらの方が好み。全体に帯域の繋がりが良く疲れない。解像度は高いがほんの少しピントをずらして音の尖りを抑えた感じ。その代わりに適度な潤いがあり、SE535より音楽的な聴こえ方をする。
あまりにも中庸なので、下手な音源で試聴すると「つまらない音」と思われかねないが、いやいやこの製品のポテンシャルはとても高い。「どこにも不満を思いつかない音」がどれだけ凄いことか。
SE535のノーマルまたはLTEを考えている人は、この機種も一度試聴しておくことをお勧めします。

Triple Fi10
TF10なんだか10Proなんだか、呼び方が未だによくわからないUEの人気機種を今さらながら試聴。
あれ? SE535のライバル製品だと思い込んでたけど、これ全然違いますね。勝ったとか負けたとかいう話じゃなくて、競技種目がそもそも違う感じ。全然フラットじゃない!
低域の膨らみとか音場の広さとかは、なるほど言われている通りなんだけど、それよりまず聴こえるべき音が引っ込んでたり意外な音がクローズアップされて聴こえたりするのが気になった。
装着の状態でかなり音が変わるそうなので、調整でもう少し自然にできたかもしれないが、フラットバランスにはなりそうにない。
近々後継機種が出るという話題もちらほら聞こえるので、次のが出たらまた聴いてみよう。


IE800も聴いてみたいが、まだ入荷未定と言われたのでおとなしく待つ。

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イヤホンいろいろ試聴メモ(その1)

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