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危険学プロジェクト報告会 [もろもろ]

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3月27日に行なわれた、危険学プロジェクトの2010年度末報告会を聞きに六本木ヒルズに行った。

いや、聞きに行こうと思ったきっかけは、エレベータ事故や回転ドア事故に関する取り組みに興味があったとか、失敗学・危険学を始めるずっと前の畑村教授の講義を受けたことがあったので以前から知っていたとか、ちょっとしたつながりがいくつか重なったからだったんだけど。

まあそんな個人的な興味もあって、軽い気持ちで受講を申し込んだのが2月。
ところが3月11日に大地震が発生してから現在に至るこの状況の中、図らずもこの危険学プロジェクトの報告会はものすごくタイムリーな開催になってしまった。

もしかすると延期か中止かもしれないと思ったが、事務局からの案内も特にないので、あの畑村教授がどのようなコメントをするのだろうか、各プレゼンの内容も急遽見直しや追加が入るのだろうか、など思いながら会場に向かった。

結果から言うと、とても有意義で、示唆に富んだ深い内容の話が多く聞けた。
今後、重要になりそうな考え方のヒントもあちこちにあったと思う。
会場で生の発表を聞いて感じた印象や雰囲気すべては伝えきれないが、重要と感じたことを残しておこうと思う。


プログラムはこちら
グループごとの年間報告がベースだが、以下が変更された。

・郷原信郎氏の特別報告が「組織の思考が止まるとき」から「東日本大震災と組織のコンプライアンス」に変更
・畑村教授のプロジェクト4年目の総括報告後に、「東日本(東北関東)大震災に思う」を追加

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開会挨拶の畑村教授。
 「今回の内容、地震で全て見直した」
 「まず最初に黙祷をしようと思います」

全員、起立して1分間黙祷。
聴衆も皆(400人くらいか)、特別な思いを持って会場にいるのだろう。
咳一つない静寂だった。

今日はここまで。
印象に残った内容については続きで書きます。


(余談)
ちなみに昔受けた畑村教授の講義はきわめて現地・現物主義で、例えば生産技術の授業では「メーカーに行けばわかると思うけど、現場では本当にこの通りにモノを作ってるから」と言ってはテキストには書かれていない具体的な金型の構造などをサラサラと書いたりして、退屈な授業とは無縁だった(実際、後日ものづくりの現場を知るようになったらその通りだった)。

また産業実習という講座では、学生をいろいろな大手メーカーの工場に振り分けて1週間くらい見習い扱いで放り込むのだが、今思えばメーカーにとってあんな面倒な学生実習をよく受け入れさせていたものだと思う。当時から行動力抜群な方だったので、産業界にも相当無理を言える立場だったんじゃないだろうか。
そんなこんなで、私は夏休みに東芝府中工場で旋盤加工の実習をさせてもらい、短い間だったがそれは貴重な体験になった。

一面にすぎないと思うけど、畑村教授がどんな方かなんとなく伝わるだろうか。

続く

※3/28 06:05 「黙祷を捧げたいと...」ではなかったような気がしたので「黙祷をしようと...」に修正しました
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