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宙に浮くコマ [パズル]

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JR上野駅構内の「THE STUDY ROOM」に偶然入ってみたらなんと閉店セール中とのことで、「LEVITRON」という科学玩具を思わず買ってしまった。

これ、昔(1994年頃)「U-CAS」という名前で売られ、そこそこ流行した浮遊ゴマで、写真のようにコマが完全に宙に浮いて長時間回り続けるというもの。
といってもU-CASから以下が改善されてます。

 1.磁力の強いネオジウム磁石になり、浮く高さがアップ
 2.デザインと操作性

デザインは2種類あって、U-CASと同様の黒いプラスチックの台になっているタイプもあったけど、こちらは台がサクラの木でできていて、しかも中央に穴が開いているタイプ。
見た目がかなりカッコよくなっています。
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宙に浮かべるには「修練」が必要。
 ステップ1.穴の上に置いたフタの中央で、磁力に負けないようにコマをうまく回す
 ステップ2.フタごとそろそろと持ち上げ、宙に浮くギリギリの重さになるよう調整
 ステップ3.バランスが崩れて弾き出されないよう、台座の水平度を厳密に調整

けっこう微妙な感覚が求められるので、子供には難しい。
14歳以上と書いてあるが、確かに腕から指先まで自分の思い通りに動かせるのは
それくらいの年齢からかもしれない。

で、20分くらい格闘してやっと安定して浮かべることができるようになったわけだが、これが何ともいえず楽しいのですよ。
「技」を体得した感じ。
近い感覚でいうと、けん玉で見事に剣先に玉が入ったときとか、ダーツやビリヤードで狙い通りにビシッと決まったときとかの感じだろうか。
こういう遊びについついはまってしまうような人には、もってこいの玩具だ。
おすすめです。

***
ひとしきり遊んで満足してから思ったこと。
浮遊する原理は、実際に触っていると体感できるのだが、そんなに難しくない。
穴の中央から噴水のように吹き上がり、外側を回って下に戻っていく強力な磁力線のてっぺんにできる窪みに、反発力と重力がちょうど釣り合うくらいの小さな磁石を置けばいいのだが、そのままだと磁石がくるっと反転してしまうので、コマのように回転させることで向きを安定させているのだと思う。

磁力線が見える超能力者ではないので見たわけではないが、まあそんな感じだろう。

しかしすごいと思うのは、この原理を思いついた人がいて、さらに実際に宙に浮かべる手順を生み出した人がいて、それを誰でも実現できるように形や重さや磁力の強さを最適に調整したうえ、生産工場と契約して量産に漕ぎつけた人がいて...
と、実際に何人だったのかはわからないが、こんなちょっとした面白い現象を見事な玩具にまで昇華させたことは素晴らしいと思う。

ということで、昔のU-CASを知っている人もそうでない人も、もし現物を見かけたらいっちょ挑戦されてみてはいかがでしょう。
安くはないけど、強力磁石とか物量がかかっているのである程度は仕方ないのかもしれません。

えきネットの商品ページ (2010年9月現在、あまり取扱店は多くないようです)

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