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ロボット掃除機 コーボルト VR100 [もろもろ]

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フォアベルク社のロボット掃除機、コーボルトVR100を導入して8ヶ月ほどたった。
安売り競争を嫌ってあえて販路を絞っているらしく電器店ではほとんど見かけないし、ユーザーのレビューも少ないので人柱的に使用感などを書いておきます。
ステマじゃないので正直ベースで。
なお、これが初めて導入したロボット掃除機ですので、ルンバ等との使用感の比較ができません。ご了承のほどを。

■どんな製品?
仕様などは調べればわかることなので要点のみ。
・ドイツのフォアベルク(VORWERK)社はもともとカーペットのメーカーで、掃除機は1930年から開発。
・VR100はアメリカのNeato Robotics社のXV-11と基本的に同じとされていますが、モーター・ブラシ・フィルターがカスタマイズされ、サイドブラシ追加、バッテリーをリチウムイオンに変更。
…って掃除機の大事なところ全部手が入ってるじゃないですか。
レーザー測距器で部屋をスキャンして走行制御する先端技術はOEMで取り入れ、掃除する部分は自社の強みでカスタマイズするという「いいとこ取り」の精神が発揮されているようです。
・本体は丸型でなくD型で、ブラシの横幅を約24cmと大きく確保したのが特徴。
・走行方式はランダムではなく、部屋の形を把握して最小限の動きでカバーするというアルゴリズム。
LGのHOM-BOTスクエアや東芝のスマーボ(SAMSUNGのOEM)と同様の方針と思います。
・侵入制限は磁気テープを床に置く独特の方式。

■総合評価
「期待通り」でした。
といっても事前にいろいろネットで比較して、それなりにハイレベルな期待をしての導入だったので「なかなかやるな」という感じです。決してロボット掃除機として安い価格帯ではないので、納得いく実力でほっとしました。
と、こんな主観的な評価では誰の役にも立たないので、以下もう少し詳しく書きます。

■項目別評価
【ダスト除去力】
十分と思います。
何も障害物のないエリアは1回しか走行しませんが、綿埃や髪の毛などはほぼ除去できています。
といってもうちはフローリングと畳の部屋しかないので、そんなに厳しい条件ではありません。
ということで絨毯・カーペットについては無評価です。

そもそもフォアベルクはカーペット用の掃除機を作ってきた会社なのでその辺は抜かりなさそうな気はしますが、実力評価は別の方のレビューに委ねます。


【静音性】
静粛とはいえません。
ちょうど、従来の掃除機のようなモーター音に走行音が加わるので、隣の部屋で誰かが掃除機をかけているような音に聞こえます。ただし人間がかけるよりはややおとなしい音です。
昼間はさほど気になりませんが、夜に稼働させるとちょっとうるさいかもしれません。

吸引力を強くすることと騒音はある程度トレードオフの関係なのでこれはやむを得ないと思います。


【大きさ・デザイン】
見た目はほぼ「体重計」です。

幅・奥行 340mmは、もう少し小さくてもよいと思いますがわが家では許容範囲。
高さ 100mmは他社より不利ですね。レーザー測定部が出っ張っているためで、このせいで下に潜り込めない家具などが発生するかもしれません。


【かしこさ】
かなり賢い部類と思います。
最初に部屋を壁伝いに反時計回りに1周するのですが、障害物をよけて回り込むときにエッジブラシが通らないところが出ると、小さくバックして姿勢を直して再びエッジブラシをかけるような丁寧さがあります。
またドア幅程度の開口部の先は次の部屋と判断して後回しにするロジックも働きます。

家具に強く激突しないことを特に重視していたのですが、基本的に事前にレーザースキャンで障害物認識しているので避けてくれます。当たってしまった場合も、軽く接触する程度ですぐにバックします。

障害物を乗り越えたりして少々本体の角度が変わっても、壁と平行に走るようにすぐに補正されます。部屋の形と、今までどこを走ったかを正確なマッピングで記憶しています。

残念なことは、直射日光の強いときに、レーザー測距計が混乱して正しくナビゲートできなくなります。その場合はカーテンで日光を遮る必要があります。


【走行性】
段差については、カタログ通り2cmは軽々と乗り越えていきます。
扇風機の台座にまで乗り上げようとするのは予定外なのでちょっと困りますが(笑)。

苦手なのはコード類で、床に這っていれば巻き込まずに乗り越えてくれることもありますが、硬いコードが床から少し浮き上がっていると、コードを押してしまい接続されている電気製品が引っ張られて動いたりします。本体の姿勢も大きく変わってルートを見失うことがあります。
コード類は事前にどけておく方が無難です。

また、侵入防止の磁気テープを置けばきちんと動作しますが、テープの材質が滑りやすいためフローリングだと掃除機本体に押されて移動してしまうのが難点でした。
これはテープの底面に滑り止めのウレタンシートを貼って改善しました。


【メンテナンス性】
ダストボックスはこんな感じ。
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緑のフタがフィルターで、パカッと外して埃を捨てます。(すみませんうっすら汚れが残ってますね)
ボックス本体は水洗い可。
フィルター自体に付いたゴミを取るには、普通の掃除機で吸い取るのがなんだかんだで一番便利。

ご存知のようにロボット掃除機は万能ではなく、普通の掃除機が必要な場面(家具の隙間やエアコンのフィルターなど)はまだまだあるので捨てるわけにいかず、こういう使い方もありなんでしょう。


■その他
・代理店に聞いた話では、フォアベルク社は毎年のように新製品を送り出すような会社ではなく、機種名はあまり変えずにマイナーチェンジをするようなところとのこと。
現に私が購入した製品は、ユーザー自身がファームアップデートできるようにUSB端子が追加される改良が入ったものでした。
もちろん大きな進歩があれば新製品ということになるのでしょうが、2012年発売時点で既にかなりの完成度になっているので、慌てて買い替えなくてもいいやと思っています。

・他のロボット掃除機も同じと思いますが、最初に床の上の物をどけてからの方が効率がよいです。
そこで、床が物やコードであふれてごちゃごちゃしている部屋は「面倒だから自分でやっちゃえ!」と従来の掃除機も使うようになりました。


■まとめ
以上のように、VR100は苦手な部分もありますが総じて期待通りに働いてくれています。
「あまり多機能でなくていいからしっかりきれいにしてほしい」というニーズの方に向いていると思いますので、検討の際は候補にされてもよいかもしれません。


<おまけ>
この製品は掃除が完了すると充電用のホームベースに自動的に戻る機能がついていますが、意地悪して本体をちょっと引っ張ってホームベースから数cm離してやると、慌ててホームベースに帰ろうと「摺り足」で戻っていきます。その振る舞いが可愛いので、つい毎回遊んでしまいます。

長くなってしまいましたが、このへんで。

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(2014/08/31追記)
書いてから気付きましたが、最近、ヨドバシカメラでも取扱いが始まっていたようです。
これから認知度も徐々に上がっていくのでしょうか。
さらに、東芝はスマーボを販売終了し、自社開発の「TORNEO ROBO(トルネオ ロボ)」を投入。
ロボット掃除機界隈も熱い戦いが繰り広げられていますね。

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