SSブログ

ハイレゾ配信の前にやるべきことって? [音楽]

20140628.jpg
(写真は内容に関係ありません。なんか写真がないと寂しいので追加してみた)

某サイトで、ハイレゾに関するアンケートに入力していたら変なスイッチが入ってしまい、熱くなってあれこれ書いてたら「文字数オーバーです」と表示されてしまった。
せっかく書いたのでちょっと直して、以下に晒しておきます。
なんかいつも同じようなこと書いてるな。

--
JEITAやオーディオ協会がハイレゾの定義を発表し、CD音質をアップコンバートしたいわゆる「ニセレゾ」問題とかDSDはどうしたとか、「ハイレゾ」という言葉が一人歩きを始めている。
オーディオ業界はハイレゾに熱い期待を寄せているが、日本の現状を眺めるに、CD音質すら普及せず退化してしまった惨憺たる現在の市場でハイレゾを展開するのは時期尚早だという思いがどんどん強くなっている。
それはTV業界の構造にメスを入れず、コンテンツのレベルが低いままなのに4Kテレビを推進する家電業界の姿に重なる。

ハイレゾ普及の前に、まずはCD音質の配信、再生環境を普及させ、足場を固めなければならないと思う。
最大のネックは音楽業界の利益構造で、CD音質のアルバムを1500円、ハイレゾは2000円で配信しても、アーティストやスタジオなど音楽を制作する現場の人たちが持続的に音楽で暮らしていけるだけの配分を得られる体制が必須だと思うが、危機が叫ばれて10数年経ってもとてもそうはなっていないように見える。

100万枚以上のヒット曲に業界全体がぶら下がり、「アーティストには売上の1%~3%しか渡さず、売上の4~5割を横取りするレコード会社がマイナーなミュージシャンも含めて創作者たちを養う」という時代に確立された利益構造が現在の諸悪の根源。
猫も杓子もAKBとジャニーズ頼み、大半のアーティストは音楽売上の利益配分では生活どころか赤字になってしまい、ライブでなんとか食いつないでいるという音楽業界の変化もこの構造が原因であり、音楽産業全体を斜陽に導いている犯人だと思っている。

例えば、1000枚以下は音楽制作者に売上の6割、1万枚までは3割、10万枚までは5%、それ以上は1%とか、売上枚数によって配分比を変化させるようなしくみはどうだろうか。口コミで売れる枚数まではアーティストが多く取り、メディアミックスの効果で売れた枚数はレーベルが多く取るという考え方だ。

AV業界では音楽業界の改革に手を出せないから、小売り、つまり配信ビジネスを行なう企業がレコード販売会社と手を結び、上記のような利益配分を変える圧力を音楽産業全体にかけていくような取り組みが必要だと思う。

あと、CDレンタルに対する著作権料の見直し。アルバム100円で借りられてリッピングも合法、アーティストへの還元は雀の涙なんて何かがおかしい。道理にかなっていない。
レンタル業界には悪いが、CDの貸出実績に比例した著作権料の大幅な引き上げをしなければならない。収益はリッピング禁止のDVDやブルーレイで上げてください。自然とCD貸出しが廃れていくかもしれない。

ハイレゾ普及はその後だ。
今はクラッシックやジャズや洋楽、一部のアニソンや過去の作品などで細々と先行しておき、邦楽のハイレゾは日本の音楽業界が変わって、CD配信でアーティストが持続的に音楽を生み出せる環境になるまで我慢してほしい。というかそうなるように推進してほしい。

私も待ってますから。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。